FXのDD(ディーリングデスク)とNDD(ノンディーリングデスク)の違い

みなさんは、FX業者が顧客から「ドル買い円売り」や「ユーロ買いポンド売り」といった通貨の売買注文を受けた際に、2つの異なる方式によって注文を処理していることをご存知でしょうか?

一般のFXトレーダーが、そこまで意識してトレードする必要はないのかもしれませんが、知識のひとつとして知っておくのも良いかと思います。

その2つの方式とは、DD(ディーリングデスク)方式とNDD(ノンディーリングデスク)方式と呼ばれるものです。

通常、為替市場といえば、銀行間で通貨が取引されている「インターバンク市場」を指します。

よくニュースで、「為替市場、ドル円は現在1ドル○○円○○銭から○○銭で取引されています」というのを耳にします。
この為替レートは、インターバンク市場で取引されているレートのことです。

なので、

  • 為替市場=インターバンク市場
  • 為替レート=インターバンク市場で取引されているレート

と考えてください。

NDD(ノンディーリングデスク)方式は、インターバンク市場に顧客の注文を直接流す

インターバンク市場に直接注文を流すNDD方式

このインターバンク市場に、顧客からの注文を直接流すのがノンディーリングデスクと呼ばれる方式で、自社ではディーリングデスクを持たないという意味です。
略してNDD方式と言います。

NDD方式を採用しているのは主に海外のFX業者に多く、僕のお気に入りのXM(エックスエム)、やTitan FX(タイタンFX)は、どちらもNDD方式です。

これらのFX業者は、ビジネスの仕組としては株を扱う日本の証券会社とまったく同じです。
取り次ぐ先が、ニューヨーク証券取引所や東京証券取引所なのか、あるいはインターバンク市場なのかの違いだけです。

一言でいうと、純粋な手数料商売ということになります。

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元先物トレーダー 麦恵成

手数料しか収入源のないNDD方式の業者にとっては、顧客に儲けてもらって取引を継続してもらうことが、彼らの利益に繋がります。
要するに客であるトレーダーと、その取引を仲介するFX業者の利害が一致しているわけです。

なので、NDD方式のFX業者では、顧客のトレード技術を向上させようと、頻繫にセミナーなどが開催されているんです。

DD(ディーリングデスク)方式は、自社に独自のディーリングルームを持つ

DD(ディーリングデスク)方式は、自社に独自のディーリングルームを持つ

これに対し、顧客からの注文を直接インターバンク市場に流さずに、自社所有のディーリングルームで処理する方法をディーリングデスク方式、略してDD方式と呼びます。
国内のFX業者のほとんどは、DD方式を採用しています

DD方式のFX業者が、具体的にどのように顧客の注文を処理しているのかというと、例えば、

「100万円分のドル円の買い。つまり、100万円を売って、その分のドルを買いたい」

という注文が入ったとします。
もしNDD方式の業者ならインターバンク市場に注文を流すだけですが、DD方式の業者では、自社のディーリングデスクがこの顧客の注文に対し、

「FX業者が手持ちの100万円分のドルを顧客に渡して(ドルを売って)、顧客の100万円を受け取る(円を買う)」

ことになります。
つまり、DD方式の業者側は、顧客が取ったポジションの「反対側」のポジションを持つことになり、客がドルを買い持ちしたのなら、業者側はドルを売り持ちしたことになります。

もちろん、この顧客から受けた注文を、社内のディーリングデスクがさらにインターバンク市場に流してカバーすることもあり得ますし、あるいは元々ドル・ロング(ドルを買い持ち)していて、その一部を顧客に「融通する」場合もあるかもしれません。

なので、一概に「顧客の取った全ポジションの反対側に立つ」とは必ずしも言えないものの、基本的には顧客である一般のトレーダーの逆側のポジションを「持たされる」ことが多いと考えられます。

DD(ディーリングデスク)方式のFX業者は、顧客の損が会社の利益になるカジノ業者のようなもの

DD方式のFX業者とは、カジノ業者のようなもの

ではなぜ、わざわざ自社でディーリングデスクを持つDD方式のFX業者が存在するのか?

顧客であるトレーダーが出す注文は、客がドルが上がると思ったからドルの買い注文を出し、ユーロが下がると思ったからユーロを売る注文を出したはずです。
では「その反対側のポジションをFX業者が持つということは、不利な側に立つことにならないのか?」。

ところが、実際にはそうはならないんです。
ご存知のように、FXの世界は新規で参入したトレーダーの90%が半年から1年以内に資金の大部分を失い撤退を余儀なくされる厳しい世界です。

要するに、

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元先物トレーダー 麦恵成

FXトレーダーのほとんどは、儲けることができずに損ばかりしているのが現状です。
ということは、その損ばかりしている人たちが取ったポジションと、反対のポジションを持っているDD(ディーリングデスク)方式の国内FX業者にとっては、「客の損が自分たちの利益」になるということなんです。

表現を変えれば、DD方式のFX業者とは、カジノ業者のようなものです。
中には大勝ちするトレーダーやギャンブラーもいますが、その他のほとんどの人たちは負けるので、トータルとしては業者に利益が残るというわけです。

また、相場が急変した際にリクオートや約定拒否といって、トレーダーの出した注文が通らず、意図したレートで決済されないケースが報告されているのもDD方式のFX業者に見られる傾向です。
一説では、「ここで客に決済されては会社側の不利益になる」と判断された場合に、約定が拒否されるケースがあるとも言われていますが、定かではありません。

ではDDとNDDのどちらのFX業者を選ぶべきか?

以上の話しから、客の損が会社の利益になる国内DD業者よりも、客と利害が一致している海外NDD業者に心情的にも好意を持ってしまうのは、僕だけではないと思います。

しかし、じゃあNDD方式の海外業者を選んでFXをすれば良いのか?
というと、ことはそう単純ではないんです。

なぜなら、

純粋に手数料商売に専念している海外のFX業者は、そのビジネスの構造上、どうしても手数料、つまりスプレッドが高くならざるを得ないんです。

それに対して、手数料以外にも客の損で儲けている(言葉は良くないですが…)DD方式の国内FX業者は、NDD方式の海外業者よりもかなりスプレッドを安く設定しているのが実情です。

この辺りの現実をどう判断するのか?
難しいところではありますが、どちらにも長所と短所があるので、僕の場合は「国内FX業者と海外FX業者を併用する」ことで妥協しています。

具体的には、

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元先物トレーダー 麦恵成

  • 少額かつ超短期のスキャルピングにはスプレッドの低いDD方式の国内FX業者(約定拒否があるなどトレーダーは不利な立場なので、あくまで少額のトレードが良いと思います。)
  • やや金額が大きくて長めに持つトレードには、透明性が高く、安心して大金を預けられるNDD方式の海外FX業者

を利用しています。

結局、トレーダーにとっての損得という立場から見たときに、どこのFX業者が自分にとって最も都合が良いのか、感情を捨ててその一点に絞って業者を選ぶべきだと思います。

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麦 恵成(バク ケイセイ)
名前:麦 恵成(バク ケイセイ)
生年月日:1970年11月8日
出身:兵庫県神戸市
職業:FXトレーダー兼ファイナンシャルプランナー。元先物取引会社勤務。現(株)エンスージアズム代表取締役。
自己紹介:トレーダー歴はトータルで約20年になります。
主戦場は為替。他にダウ先物・225先物・原油先物など。
現物株は高配当銘柄の長期投資中心。少しだけ新興市場のグロース株も。
Twitter:https://twitter.com/BakuKeisei

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