トレーダーは、陽の当たる場所にいる人気者よりも、人生をいつも独りで歩いて来た孤独な人にこそ、向いているように思います。
ひとりでいることが好きな人は、本を読んだり、何かひとつのことに没頭したり、また、思考が外ではなく内に向かう傾向が強いように感じるからです。
これらの要素は、大量の専門知識の習得が必要で、なお且つ自分の内面と常に向き合わなければならないトレーダーにとって、非常に適した性格で「FXで勝つ人に共通した素質」だと思います。
僕自身が、そういったタイプの人間で、世間では「オタク」と呼ばれています(笑)
孤独でオタクな印象が強かった同僚のプロトレーダーたちは、実は勝つための素質を持っていた
一方、外向的でアクティブな人は、いつも人に囲まれ、いろんなことに興味を持ち、人生を楽しんでいるように見えます。
しかし、その反面では落ち着きがなかったり、せっかちだったりで、ひとつの場所にとどまって、ひとつのことを極めるということを苦手とする傾向が強いように感じます。

僕が以前勤めていた先物取引会社でも、優秀なトレーダーたちは、どちらかというと大人しく控えめな性格の、ちょっと「とっつきにくい」雰囲気の人が多かった印象があります。
彼らはトレード中も、感情を表に出さず、日々淡々と利益を積み上げていくんです。
トレードという仕事は、本質的に「人間の本能」に逆らった決断を繰り返す必要があるものなので、結果としてトレードで成功する人は感情を表に出さない(何を考えているのか分からない)ような、「とっつきにくい人」が多くなるんだと思います。
ファンドマネージャーは例外
ただし、トレーダーが集まる職場でも、ファンドマネージャーは違います。
僕の上司でもあったファンドマネージャーは、色黒で声が大きく、いつも豪快に笑う熱血漢でした。
トレーダーは常に冷静でなければいけないとはいえ、彼らを引っ張るチームのリーダーは、やはり熱いものを持った人でないといけません。
一トレーダーと、彼らを束ねるファンドマネージャーとでは、求められる要素が違うからです。
孤独な戦いに耐えられる精神力はひとつの才能
勉強に明け暮れる日々も、あるいは実戦の場でも、トレーダーは常に独りで戦わなくてはなりません。
辛い時も、誰も助けてくれず、ひとりで解決しなければなりません。
やることなすこと全てがうまくいかない時、トレーダーは自分の存在価値さえ疑ってしまうほどの精神的苦痛にさいなまれます。

でももし、それでもプロトレーダーになる夢を諦めずに前を見つめることができるなら、それ自体がひとつの優れた才能であり素質です。
それはトレーダーにとって必要不可欠な要素です。
勝つトレーダーになる為には、苦しい日々を耐え忍び、努力を続けていかなければなりません。
努力したからといって成功するとは限りませんが、努力しなければ永遠に成功は訪れません。
再現性のあるトレードの世界が、孤独でオタクな人の人生を豊かにしてくれるかもしれない
悩み苦しんだ自分の人生に、それでも可能性を見いだすことができる人は、再現性のあるトレードの世界が、新しい何かを与えてくれるかもしれません。
再現性とは、科学の実験のように「同じことをすれば同じ結果が得られる」ことを指します。
トレードの世界は、大金を稼げる可能性のあるものの中で、スポーツや音楽のような特殊な才能を必要としない、唯一のものではないかと思います。
例えば、一流スポーツ選手のフォームを真似したとしても、その人と同じ結果を出せるとは限りませんが、
トレードの世界では、勝っているトレーダーと同じことをすれば同じ結果が得られます。
だとすれば、優秀なトレーダーの手法を徹底的に学び、同じ手法を用いれば、同じような富を得ることも理論的には可能だということになります。
もちろん、並み外れた努力をして勝ち組になったトレーダーの手法を習得することは、並大抵の努力では出来ません。
でも、好きなことなら、どんなに苦しいことだって耐えられるはずです。
ましてやその先に、想像を超える富が待っているのだとすればなおさらです。
トレーダーは心の中で密かに成長する
トレーダーの成長の種は、心の中で密かに芽生えます。
孤独な人の、周りからオタク呼ばわりされている人の(笑)、心の中で静かに成長していきます。
数々の苦痛に耐え抜いてきたトレーダーは、周りの人たちが気付かなかったとしても、確実に進歩しています。
感情を内に秘めるタイプの人は、心に熱意を宿しています。
その熱意を無駄なことに使わず、人生を変える為の努力に使いましょう。
そして、続けることです。
持てる限りの情熱を捧げ、経済、金融、トレードについて学びましょう。
特にトレードに必要な心理面について学びましょう。
すべての苦しみが、トレーダーとしての成長の糧になることを忘れないでください。
トレーダーとしての物語は続いていく
僕は、あまり人付き合いが得意ではなく、いつも独りでいることが多い人生でした。
感情を発散できずにストレスを溜め込んでしまうことも多々ありました。
でも、いつも独りでいたからこそ、FXの勉強や研究に没頭してこれましたし、気持ちを発散できず、もやもやと鬱積していた思いが、「成功したい」「人に勝ちたい」という願望につながり、自分を勉強に向かわせる原動力になりました。
自分のそういった経験から、僕は孤独な人や、オタクと呼ばれる性格の人の方が、トレーダーには向いていると思っています。
ただし、「勉強で得た知識」は、トレーダーが習得すべき条件の最初の一歩に過ぎません。
トレードの実戦の場で経験を重ね、失敗から学ぶことも大切です。
学びの道はひたすら続いていきます。
そして、長く長く続いていくトレーダーとしての物語を、自らの力で描いて行く覚悟を持ち続けて下さい。
同じ苦しみを経験してきた者として、あなたのトレーダーとしての成功を心より願っています。
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