【FXの鉄の掟】それは自分が決めた規律を絶対に守ること

FXのトレードをするうえで大切なことは、テクニカルなことや、ファンダメンタルなことなど、いろいろとありますが、トレーダーに最も必要な条件としては、それは「規律を守ること」だと、自信を持って断言します。

例えトレーダーに、どんなにチャートを読む技術があったとしても、あるいは、どんなに素晴らしい戦略があったとしても、当初に決めた方針を守ることが出来なければ、それらの能力を持っていないのと同じだからです。

自分が決めた規律を守る」。
僕が先物取引会社で務めていたころも、このことは教わっていませんでした。こんなに重要なことなのに不思議です。

そして、一見するとシンプルなルールではありますが、実は「トレードの極意」と言えるほど重要なことなんです。

【FXの鉄の掟】それは決めたルールを守ることで「FXを確率のゲーム化」する

【FXの鉄の掟】それは決めたルールを守ることで「FXを確率のゲーム化」する

僕は、FXに限らず、株式市場だろうと原油先物市場だろうと、エントリーする際には必ず根拠を持って行動に移します。

例えば、

「何度も止められているサポートレジスタンスラインや4時間MA(移動平均線)で予想通り跳ね返された。この時間帯、これを超える超えるエネルギーは、今の相場にはないだろう」

あるいは、

「今日の相場は、5分足の75MAに支えられて推移している。エントリーするとしたら、この75MAに引き付けてからにしよう。で、これを割ったら即、損切りしないと」

といったような、明確な根拠がなければ、絶対にエントリーしません。自分でそう決めているからです。

では、どうして、そのような考え方に至ったかというと、それは過去に僕がさんざんマズいトレードをして大金を失ってきた、その反省からです。

以前、「【論理的FX】僕がエントリー&エグジットする際の根拠」でも書きましたけど、チャート上に現れる明確な根拠に基づいてトレードをしないと、僕の場合勝てません。

なぜなら、僕はトレードの才能のない「凡人トレーダー」だからです。
だからこそ、チャート上に現れる明確な特性を読み取り、確率の高い方に賭けることで、「FXを確率のゲーム」として捉えてきたんです。

FXを「確率のゲーム化」するには、ある程度のチャートを読む知識が必要ですが、それさえ習得すれば、サポレジやMAといった節目にレートが差し掛かったら、過去のチャートから次に上下どちらに動くか「確率の高い方」に賭ければいいだけです。

プロトレーダーは単純作業を繰り返す」という記事の中で、プロトレーダーがなにを根拠にどんなトレードをしているかについて書きました。

毎日のように大金を稼ぎ出すプロトレーダーにやっていることは、実は、意外なほどシンプルなんです。
彼らは、各自の「マイルール」というものを必ず持っています。

それは、僕が先に書いたような「自分がエントリーとエグジットする際の根拠となるチャートパターン」が、プロトレーダーそれぞれにあって、「チャートがそのカタチになるのを待ち、そして決まったアクションをとる」。

優秀なトレーダーほど、自分の得意なチャートパターンになるまで根気よく待ち続けます。
彼らが、それ以外の場面で勘に頼ってエントリーすることは、絶対と言っていいぐらい、あり得ないことなんです。

なぜなら、

プロトレーダーたちはみな、FXが確率のゲームであることを知っていて、確率のゲームを成り立たせるには、「チャートがどうなったらエントリーし、どうなったら利確または損切りするか」という、「自らが決めた規律」を守る必要があることを十分に認識しているからです。

このシンプルな規律を守ることこそが、プロトレーダーのプロトレーダーたる所以です。

規律を守ることと、柔軟性は矛盾しない

規律を守ることと、柔軟性は矛盾しない

FXを確立のゲームとしてプレイするためには、自ら決めたルールを守ることが、いかに大切なことかが、お分かりいただけたかと思います。

一方、僕は当初決めた戦略方針を、その日のうちに、場合によってはその直後に変更することが、実はよくあります。
これは、「規律を守ること」と矛盾しないのでしょうか?

答えから言ってしまうと、矛盾しません。
なぜなら、為替市場のレートは、刻一刻と変わっていて、さっき戦略を決めた根拠が、数時間後、あるいは相場の急変によって数分後には崩れていることもあるからです。

なので、このページのタイトルの「【FXの鉄の掟】それは自分が決めた規律を絶対に守ること」というのは、あくまで「その戦略を決めたチャート上の根拠が継続している場合のみ有効」ということです。

例えば、

「非常に固かった4時間MAがドル円レートをサポートしていたからロング(買い)の戦略を考えていたけど、ポジションを取ったあと、レートが4時間MAを割ってしまった。」

とします。
このケースでは、当初、ロングする根拠となっていた「ドル円レートが4時間MAの上にあること」という根拠が崩れてしまっています。

当初の根拠が崩れているにもかかわらず、まだポジションを保有しているとしたら、それこそ矛盾していることになります。
僕だったらこういった場合は、言い訳や希望的観測は一切無視して、いったん逃げます。
これが「規律を守る」ということです。

もちろん、瞬間的に4時間MAを割り込み、すぐまた回復する、いわゆる「ダマシ」の可能性もあるので、多少のバッファは見ますが、基本的には即、いったん撤退します。

もし、レートがもう一度4時間MAを回復してきたら、その時、改めて戦略を考え直せばいいだけです。

下のトレードは、僕が短時間で戦略を変更した一例(2018年3月26日のトレード)です。

トレード日記 2018年3月26日のトレード

トレード日記より

注目していただきたいのは、②から③のトレードです。

密集したMAの束とサポレジの下にレートがあった時間帯では、僕の目線は完全に「下向き」でした。
戦略としては当然ショート(売り)なので、②のように売り上がりでショートをかけたわけです。

ところが、よくあることで(笑)、レートは思惑とは反対にサポレジとMAの束を一気にブチ抜いて来たんです。
この展開は、僕の当初の想定を超えた動きで、同時に初期の根拠を完全に崩すチャート形状でもあります。

こうなっては、先の戦略でショートしたポジションを持っている理由はなくなったので、迷わずロスカットしています。

そして、このサポレジとMAの束を一気に抜いて来るチャート形状は、ドルがすごく強いことを表しているので、この時点で目線としては「上向き」に変更する必要があります。

と同時に、これだけの「新しい根拠」が提示されているわけですから、トレーダーとしてはロングでエントリーしない手はないでしょう。それが、③ののトレードで、②のポジションを損切りした直後にドテンのロングをかけています。

以上のように、「規律を守ること」はトレーダーに課せられた最大の義務である一方、刻一刻と変化するマーケット環境に合わせて、トレーダーの戦略も、臨機応変に変えていく必要があります。

【結論】
当初、エントリーした根拠が崩れた時点で、その後の戦略は変更されるべき。
そして、そこに「新たな守るべき規律」が生まれる。

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麦 恵成(バク ケイセイ)
名前:麦 恵成(バク ケイセイ)
生年月日:1970年11月8日
出身:兵庫県神戸市
職業:FXトレーダー兼ファイナンシャルプランナー。元先物取引会社勤務。現(株)エンスージアズム代表取締役。
自己紹介:トレーダー歴はトータルで約20年になります。
主戦場は為替。他にダウ先物・225先物・原油先物など。
現物株は高配当銘柄の長期投資中心。少しだけ新興市場のグロース株も。
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