プロトレーダーは単純作業を繰り返す

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元先物トレーダー 麦恵成

プロトレーダーたちは皆、「自分が得意なチャートパターンの時にのみエントリーし、事前に想定しておいたポイントで利確または損切りを機械的にします」。

感情を持たずに、たた、ひたすらそれを繰り返す。
プロトレーダーの仕事とは、突き詰めて言えばこれだけのことなんです。

自分がコンスタントにトレードで勝てるようになった時、ようやくその「真実」に気付きました。

なので、ここでは「真実=プロトレーダーは単純作業を繰り返す」ことについて、もう少し詳しくお話ししたいと思います。

ちなみに、僕は元々先物取引会社に勤めていて、トレーダー歴はトータルで約20年あります(僕のトレード手法は、このブログ内のトレード日記をご覧ください)。

プロトレーダーと初心者だった自分との違いについて考えた

プロトレーダーと初心者だった自分との違いについて考えた

20年ぐらい前、僕が「株の短期トレード」を始めた頃(先物業界の人間は先物取引ができないので)、デイトレードで億単位のお金を稼ぐ若者たちがしょっちゅうテレビや雑誌で取り上げられていました。
そういう番組や記事を見るたびに、「いつか自分もあんなふうに稼げるようになりたい」「億単位のお金を稼いで豊かに暮らしたい」。そう思ったものでした。

と同時に、株取引だけで、数十万円や数百万円の元手を数十億、数百億に増やしたトレーダーたちのテクニックに、尊敬を通り越して畏敬の念さえ覚えました。

彼らはどんな高度なテクニックを使っているのか?
いったい人の知らない何を知っていて、相場の先を読むことが出来ているのか?

いつもそんなことを考えていました。

ただ、当時は彼らのトレード手法を学ぼうと思っても、トレードに関する本は今とは比べ物にならないぐらい少なく、また、ブログやユーチュブもなかった時代です。
勝つ秘訣を学びたくても学ぶ術がなく、仕方なく我流でマーケットに挑んでは、惨敗し、撤退と復帰を繰り返す日々でした。

FXの勝ち組トレーダーの手法を徹底的に研究した

FXの勝ち組トレーダーの手法を徹底的に研究した

株では痛手ばかり負っていた僕ですが、インターネット時代が進むにつれて、勝ち組トレーダーと呼ばれる人たちが、すこしづつブログでトレード手法を披露したり、中にはユーチュブでトレード動画を公開してくれる人も現れるようになってきました。

その頃には、僕もある程度の経験を積んでいたので、少なくとも株で負けることはなくなっていました。
しかし、大きく勝つこともできなく、伸び悩んでいる時期でもありました。

「なんとかトレードが上手になりたい」
「もっと稼げるようになりたい」

そんな思いから、書籍やネット上で集められる限りの「プロの生きたトレード手法」を読み漁る日々が続きました。

また、その過程で、「短期トレードには株よりもFXの方が向いているのではないか?」。
と思うようになり、一からFXの勉強も始めました。

そして、プロトレーダーたちの「やっていること」を、FXのデモトレードでひたすら真似し、繰り返しました。

すると、わりとすぐに、とりあえずデモ口座では連戦連勝で勝てるようになっていきました。
(デモ口座では勝てるのに、リアル口座ではなかなか勝てなかった原因は「いきなり本番はキケン!まずはデモトレードで練習しましょう」をご覧ください)。

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元先物トレーダー 麦恵成

そんな中、勝てるようになっていくにつれ、自分が何ひとつ難しいことはしていなく、
ただ単純に同じことを作業的に繰り返しているだけ
だということに気付いたんです。

これは自分にとってはトレーダーとしての転機となる、大きな発見でした。

トレードとは、確率が高い方に賭け続ければ長期的には必ず儲かるゲーム

トレードとは、確率が高い方に賭け続ければ長期的には必ず儲かるゲーム

単純な作業を繰り返すといっても、それには判断の基準となるポイントが必要です。
それはチャート上に表れる「ある特定のパターン」で、プロトレーダーはみな自分なりの判断ポイントを持っていて、そのタイミングが来た時だけ機械的にエントリーしているんです。

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元先物トレーダー 麦恵成

その「ある特定のパターン」以外の場面では、「彼らは絶対に行動しない」ということも学びました。
(このことは非常に重要で、これを実行するだけで、少なくとも負けることはなくなると思います)

不規則に見えるチャートの動きが、彼ら勝ち組トレーダーたちには、かなり整理されたものとして捉えることが出来ているんです。

テクニカルチャートを見慣れていない初心者の方にとっては、為替レートはまるで規則性のない、ランダムな動きをしているように見えていることでしょう。

それは無理もないことで、確かに「次の瞬間レートがどちらに進か」は、プロのトレーダーにとっても正直わからないものです。

ではプロトレーダーはどうやって利益を上げることができているのか?

それは、「ある特定のパターンにおいては、レートが上もしくは下に動く可能性が高い」ことを知っているからです。

チャートがこのカタチになったら上がる可能性が高いから「買い」、このパターンになったら下がる可能性が高いから「売り」。
というふうに、プロトレーダーは、マーケットの局面局面で比較的可能性の高い方に賭けているだけなんです。

「確率のゲーム」を成立させる為の鉄則は、「適切な損切り!」

「確率のゲーム」を成立させる為の鉄則は、「適切な損切り!」

ただ、あくまで可能性が高いと思われる方に賭けているだけなので、「次の瞬間レートがどちらに進か」は実はかなり曖昧な状態です。

それでも、チャートパターンから、確率が高いと思われる方に何度も何度も賭け続けていれば、「大数の法則」によって、理論的な確率に収れんしていきます。

これによって、プロトレーダーは不規則に見えるマーケットで利益を積み重ねて行けるわけです。

でも実際には、けっこうな確率で予測がハズレることもあります。
というか、普通に読みがハズレるので、当たり前のように毎日何度も損切してます

ちなみに僕の場合は過去の統計上、勝つ確率が約73%です。
なので、10回中3回ぐらいは負けている計算になります。

勝率に関しては、トレードスタイル(スキャルピングかスイングかなど)によって適正な数字が変わってくるので、一概に「勝率何パーセントが良い」というものではないですが、重要なのは、

負けトレードの金額、あるいは損失率を必ず限定する」ことです。

なぜなら、トレードという確率のゲームを成り立たせるためには、損失額を想定の範囲内に収めておく必要があるからです。
「損をするのが嫌だ」と、含み損のポジションを放置してしまっては、そもそも確率のゲームが成り立ちません

以上の理由からプロトレーダーは、

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元先物トレーダー 麦恵成

決まったチャートパターンの時にのみエントリーし、事前に想定した利確ポイント、または損切りポイントでのエグジットを繰り返しているわけです。

プロトレーダーたちがしていることは、実はこのようにシンプルで、トレード自体に高揚感を感じたり楽しむことはほとんどなく、ただ淡々と、

可能性が高い方に賭けるという単調な作業

を毎日繰り返しているに過ぎません。

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運営者プロフィール

麦 恵成(バク ケイセイ)
名前:麦 恵成(バク ケイセイ)
生年月日:1970年11月8日
出身:兵庫県神戸市
職業:FXトレーダー兼ファイナンシャルプランナー。元先物取引会社勤務。現(株)エンスージアズム代表取締役。
自己紹介:トレーダー歴はトータルで約20年になります。
主戦場は為替。他にダウ先物・225先物・原油先物など。
現物株は高配当銘柄の長期投資中心。少しだけ新興市場のグロース株も。
Twitter:https://twitter.com/BakuKeisei

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